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真鍋島暮らしのススメ

真鍋島暮らしのススメ

私たち近藤家が実感してきた真鍋島暮らしのよさとは、人らしく生きられること。
それはつまり、暮らしを仕事や日々の不安に偏重させず、 地域のなかで主体的に生きる
ことを中心として、人生を充実させていけるということです。

真鍋島の生活

大きさと場所がちょうどいい

大きさと場所がちょうどいい

ギリギリ岡山県、もうちょっとで広島県というあたりの陸地から約10km南の瀬戸内海(この距離が絶妙)に位置しています。周囲7kmの大きさと言われてもピンとこないかもしれませんが、本浦と岩坪という2つの集落に分かれていて、 この端から端まで歩いても20分程度の広さです。街で言えば、ひとつの町内といったところでしょうか。
意外と整っている住環境

意外と整っている住環境

車はほとんど走っていません。小中学校、郵便局、診療所、市役所出張所、農協と漁協の支局や数件の商店があり、小さな離島としては贅沢なほど住環境は維持されています。生活インフラとしては電気、プロパンガス、上下水道(笠岡諸島で下水設備があるのは真鍋島だけ)、ドコモ・au・ソフトバンクなど大手の通信回線のほか笠岡諸島独自の無線ブロードバンド回線が開通しています。
島自体が家と感じられるような規模

島自体が家と感じられるような規模

人口200人という規模と先に説明した島の大きさは、ほぼ全員がお互いを知っている地域として成り立つくらいのものです。広すぎると集落が多く人口も多いのでそれだけ馴染むのが難しいとか、逆に狭すぎると当然土地が少なく道路 も狭くなりがちで島で何かやろうと思っても困難な要素が多かったりします。

ちょうどいい規模ってつまり、適度な広さがありながら島自体が家といいますか、例えば出かけて帰ってきたら、ほっとするのが家の玄関を開けたらじゃなくて、港に着いたらそうなるという感覚なんです。
便利じゃなくてもどうにかしちゃう島の暮らし

便利じゃなくても
どうにかしちゃう島の暮らし

できること(できなさそうでも)はとにかく自分たちでやるという習慣が根付いています。街では何かあればお金を払って業者に頼むというのが普通ですが、 島では考えられないくらいDIY で何でもこなし、人が集まって知恵を出し合い、出来る方法を考え実行します。モノを作ること、直すことから防災にいたるまで、一人一人はそんなに器用な方ばかりではないですが、協力し合うことで信じられないようなことも成してしまいます。私自身、困ったことは「相談」 でほぼすべて乗り越えてきたといっても過言ではありません。どうにかするって言われるとホントにどうにかなるので未だに驚くことも多いです。当然それらは自らの学び、お金に頼りすぎない暮らしスキルの向上につながっています。
おおらかな気象と気性

おおらかな気象と気性

気候はもちろん瀬戸内らしく温暖。そして、漁師町の荒いイメージとは真逆で、島民はとても大らかで気性が優しい人ばかりです。
そんなおおらかな地域柄だからか、「超」がつくほどの田舎ではあるのに、息苦しい村社会や村八分というものが存在しません。また、「ムラの絶対ボス!」みたいな人がおらず、そういったフラットさは「田舎らしくない」といってもよいかもしれません。

真鍋島の安心

最高の「子育ち」環境

最高の「子育ち」環境

字を間違えているのではありませんよ。つまり、地域のなかで子どもが勝手に育つ環境という意味です。
離島だからこそ、保護者・地域・学校の距離がすごく近いので、それが子育て世帯にとってありがたいのは言わずもがな。 「子育て」というよりは島での暮らしによってまず親が親として育ち、子どもはその様子を横目に地域の中で育っていくんです。
全校生徒7人の学校

全校生徒7人の学校

令和元年時点で、小学生3人・中学生4人です。少ないですよね?でもそれが逆によいこともたくさんあります。もちろんいじめゼロ。先生はほぼカテキョー状態なので、授業についてゆけなくて勉強に苦手意識を子どもが持つこともなし。行事の出番もとりこぼしなし。地域の目はみんなに釘付けなので、グレようなし。ママ友接待なし、PTA役員の過剰負担なしで、面倒くさいお付き合いがないというのも親にとってはとても助かる環境だったりします。こんなに透明性の高い学校はそうそうありません。学校のことは基本的に学校におまかせ。この環境、素晴らしすぎると思いませんか?
最高水準の安全性〜災害〜

最高水準の安全性〜災害〜

ここはイチ押しのポイントです。当たり前の日常が続くと忘れがちですが、日本はまさに災害列島。そのリスクがいつ自分に降りかかってもおかしくありません。
活断層の少なさ、四国の山々に守られた位置の台風災害の少なさ、原子力発電所からの遠さなど、安全性が高いといわれる岡山県においても河川や大きな山のない真鍋島はトップクラスの安全性です。
最高水準の安全性〜防犯〜

最高水準の安全性〜防犯〜

また防犯性においても真鍋島のそれは家のカギをかける習慣がなくなるほど。島民同士が皆お互いを知っているということは、悪意を持った人間が人知れず忍び寄ることもまずできないことを意味します。この安心感は何物にも代えがたいものです。例えば泥酔した人が一晩中一人歩きできるくらい安全です。
安全って身近に何か悪いことが起こらないと意識しないものですが、こればっかりはお金では買えませんよね。

真鍋島の仕事

やっぱり楽ではない島での仕事

やっぱり楽ではない島での仕事

結論から言いますと、仕事をするだけなら都会のほうが楽です。給料もいいです。あんまり仕事やそのための努力はしたくないという人も、なんだかんだで都会のほうが楽です。とにかく楽をしたいということでは島ビトは務まりません。これは断言しておきます。
けれど、頑張っていれば誰かがどこかで手を差し伸べてくれることがきっとあります。島外への働きにでるにしても、島内で働くにしても、プライドを捨て、何でも頑張ろうという初心とやる気によってあなたの仕事の話はまとまります。まずは体験プログラムに参加してください。
仕事はつくることもできる

仕事はつくることもできる

高齢化が進んだ離島なので、特に漁業と福祉の分野は可能性があると思います。私たちはカフェとゲストハウスというあたらしい仕事を自分たちでつくりました。島内に小さな仕事はいくつかあるので、それらと自分でつくった仕事を積み上げれば生活に困らない収入になります。
でも、最初からは難しいものです。まずは住むことに慣れ、起業についてリサーチしながらその機会を待ちましょう。ただ、人の手を借りず何でも一人でやっていきたいという人は島での起業に向いてないかもしれません。
生活費の違いを見てみる(大人2人
+子ども2人の4人家族を例として)

あくまで一例ですが、家計のうち都会暮らしと違いが出やすい科目をピックアップして、島暮らしとどのくらい差額がでるのかをシミュレーションしてみました。
大きいところでは食費と家賃で相当に違ってくることが分かります。食費の根拠は物価の違いもありますし無駄買いの減少もあります。 外食が基本なくなることも大きく影響します。駐車場代は陸地で借りたとしても月5,000円程度ですが無料のところもあります。塾などの習い事費用がなくなるのも大きいですね。
このシミュレーションでわかるのは、月収を15万円下げても生活できるということ。もちろん場所によってはもっと高い生活費の人もいると思いますが、この例でも年収ベースだと180万円下げも大丈夫ってことになります。 田舎に行くと、下がるのは給料ばかりではないということを知っておくのも大切です。

都市部

家賃

80,000

10,000

食費

80,000

40,000

駐車場代

15,000

0

学外教育費(習い事など)

20,000

0

交際費

20,000

0

合計

205,000

50,000

真鍋島の概略

  • 方言

    基本的には岡山弁ですが、真鍋島独特の言い回しもたくさんあります。また本浦と岩坪の集落や年代によってもイントネーションや表現がちがいます。もちろん標準語も通じます。
  • 土地

    集落は路地からなっています。本浦すべての家々を歩いて回っても1時間かからない程度の広さです。
  • 気候

    晴れの国おかやまと言われるだけあって断然気候は良いです。陸地部に比べ気温は2~3度高いですが、夏は逆にカラッとしています。大きな建築物がないので室外機のムっとした空気にさらされず、道路もアスファルトではないので地面から込み上げる熱気がありません。
  • インフラ

    電気、上下水道(下水は意外に未設の田舎が多いんですよ)、LPガス、ブロードバンドなど。商店が本浦に1店舗、岩坪に2店舗あります。簡単な日用品や食品なら賄えます。その他飲食店が島内に3店舗あります。
  • 交通

    島内の移動手段は徒歩、自転車、原付が主です。自動車はほとんど走っていません。
  • 通信

    無線ブロードバンドですが、ややレスポンスの遅さを感じます。モバイルwifiが使える場所なら使用環境によってはそちらのほうが良いかもしれません。WIMAXやymobileなども対応エリアになっています。

島↔陸の暮らし情報

ときには島内だけで済ませられない用もあります。そんなときどうしたらいいの?をまとめてみました。関連する助成制度もありますので、是非チェックしておいてください。

医療や通学等のための助成制度

中学生までの子どもの医療費は無料です!詳しくはこちら
高校生の通学船賃には半額の助成があります!詳しくはこちら
小中学生の陸地部での学外活動等の船賃には半額の助成があります!詳しくはこちら

高校生になったら

高校生になったら

真鍋からの通学対象は主に下記の4校で、いずれも笠岡港からは徒歩や自転車で通えます。三洋汽船の6:30真鍋発と17:50笠岡発の便を利用して通います。(船のダイヤなどはこちら)一ヶ月の定期代は助成を受けると実質負担額は13,000円ほどになります。

学校名

学科

運営

笠岡高校

普通

県立

笠岡商業高校

商業、情報

県立

笠岡工業高校

工業(機械、電気、土木)

県立

岡山龍谷高校

普通、情報

私立

救急のときは

119番通報は街と同じです。自力で移動できない場合は、地元の消防団が島の港まで搬送します。そこからは主に海上タクシー幸進丸が救急船となり、陸地部の港へ搬送します。(速いです!)そこから救急車に乗り換えて病院へ行くことになります。船の移動時間がネックになりそうですが、実際には20分ほどで着きますし、都市部と違って搬送先が見つからず長時間待機することはさほどありません。

お買いものや通勤

便数は少ないですが、 神島外浦港を拠点にしたアクセスが便利です。笠岡まで行くより船賃も安くて済みます。
神島外浦に車を置いておけば、笠岡市街へも福山市街へも20分ほどで行くことができます。